インドの食糧危機は大問題:50%の子供達は栄養失調~どう解決するか

新聞名: Hindustan Times
日付: 2011年12月25日
ページ: P13
記事名: Feeding The One Billion
記者名: Zia Haq

経済成長で発展していくインド...しかし、ショッキングなニュースがあります。この数値を見てどう思いますか?

66: 88カ国中、インドの世界飢餓指数のランキング

42.5%: 5歳児の平均体重を下回る割合(世界最大です)

7.4%: 5歳以下の乳児死亡率

50%:栄養失調状態の子供の比率

2億人: インドで食糧不足に悩む人達

先週木曜日、インド議会は Food Security Bill と言う、食が安全にインド国民に行き渡る法律案が可決されました。しかし、専門家はこの法律に反対し、国の予算がオーバーする上必ずしも食の保障が無いといいます。

デリー大学の教授であるベルギー生まれの開発経済専門家、ジョン・ドレーゼは、大学の近所にあるインドで最も貧しいと言われているティマルプールのスラムへ足を運びました。そして、貧しい人々と同じ食べ物で生活してみました。体重は数キロ落ちましたが、彼は2億人のインド人がどれだけお腹を空かせて働いている事を実感させられました。

アフリカの様に、食料が完全に無いのではなく、栄養が足りていないと言うのがインドの問題です。なので、なお更世界から忘れられている状態なのです。

彼によると、この Food Security Bill はインドの財政を悪化するのではないかと言います。この Food Security Bill とは何なのか。

この法律は、インドの人口3分2に対してお米と麦を安くするという約束です。現在、6700億ルピー(約1兆円)もの金額は、PDSと呼ばれる食料を安く提供するお店につぎ込まれていますが、この法律で、更に75%の地方と50%の都市部にある家庭の食料を保障し、その額はなんと9500億ルピー(約1.5兆円)に上ります。

経済が伸び悩む現在のインドで、この額を注ぎ込めば月と同じ大きさの隕石がインドの財政に落ちるのと同じレベルです。

インド国民議会の代表ソニア・ガンディーによると、この法律で多数の人々が栄養失調や飢餓から救えると言います。しかし、ドレーゼや他の専門家によると、可決されてもまず本当に注ぎ込まれるまで時間がかかり、この広い国すべてを管轄するのは難しいと反論します。その前に、現在財政難なのにさらにそれを加速します。この法律が可決する前に、ダイヤモンドや金に掛かる関税を引き下げれば、5000億ルピー(約7.5兆円)は財政に入ると言われていますが、財源もないのにこのような大金を注ぎ込んでも結果は小さいものだと評価します。

Planning Comission、計画委任会のメンバーであるアビジット・センも、この法案に反対です。この法案には細かく配分の額などが記載されており、これを実行すればインドの中でもまだ肥沃な土地とそうではない土地とで同じ料を分配されれば不公平だと言います。これは国で決めるのではなく、州が細かい数値などを決定すれば良いといいます。確かに法案自体はとてもためになるものだが、この法案はうまくいかないだろうと予測します。また財源の問題もあり、最初に税金の値上げも検討すべきだと言います。

この記事を読むと、この法案自体は確かに素晴らしいと思います。やはり、ほとんどのインドは貧困層であり、この事態の解決に向けて欲しいです。経済成長に伴い、BMWやベンツなどの高級車が街中で沢山見かける半面で、このような数値が存在する事は信じがたいですがそれがインドなのでしょう。富裕層が多いインドでは、税金の値上げで財源を獲得できれば一つの案だと思います。

ちなみに、飢餓状態はサハラ以南のアフリカよりひどいとヒンドゥスタンタイムスは言います。アフリカのカメルーン、ケニヤ、ナイジェリア、スーダンよりも一人当たりの平均所得は高いのですが、栄養状態は悪いです。

インドで一番飢餓が深刻なのはどこでしょう?
国際機関であるIRPRI の研究によりますと中部のマディヤ・プラディッシュ州が一番深刻です。世界的比べるとスーダン以下です。その次に深刻なのはビハール州とジャルカンド州で、世界的に比べるとジンバブウェとハイチ以下、一番肥沃な土地と言われているパンジャブ州でもベトナム以下となります。

インドは世界で一番大きい牛乳と食用油の生産地、そして世界で二番目に大きい麦と砂糖の生産地なのに、どういう事なんでしょう...と疑問に思います。
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